SO+ZO映像祭 2011 上映スケジュール

2011.1.29[土]
造形アニメーション新進作家作品集

ゲストによるティーチインあり
辻直之 : 『風の精』 ◎ 2009 / 16mm / 6 分
空の高いところを吹く風、「風の精」。彼は山あいの小さな丘で遊ぶ母親と赤ん坊を見つけて、舞い降りた。風の精は挨拶して母親から赤ん坊を預かる。彼は赤ん坊を抱いて天高く飛び上がり、空の世界の小さな冒険をはじめる。雲を沢山突き抜け、雲の上の公園で遊んで…。木炭画アニメ、ベースギターサウンド。鴻池朋子さんのアニメ作品「mimio-The last day of winter」(1998 年)に刺激をうけて作りました。音響・音楽、作曲・演奏:高梨麻紀子。

● その他の上映作品
『夜の掟』 ◎ 1995/8mm(16mm 上映)/ 6 分
沼口雅徳 : 『押絵と旅する男』 ◎ 2001 / 11 分
人形アニメーション。これは生きているでしょう? 絵の住人になってしまった兄の話を聞きたいとはおぼしめしませんかね?江戸川乱歩原作。浅草十二階を舞台に繰り広げられる、幻想怪奇談。

● その他の上映作品
『τοιχος』 ◎ 2009 / 3 分
3 分クレイアニメーション。ユートピアを目指して、最後の壁を乗り越える!。芹沢良克監督映画「これでおしまい」の劇中使用作品として制作。τοιχος(トイコス)はギリシャ語で「壁」という意味。
中田彩郁 : 『コルネリス』 ◎ 2008 / DV / 3 分25 秒
画面の中に人物がいて、その後ろに無地の背景が広がっている。どこが床で、どこが天井なのか、それとも空中なのか、広いのか狭いのか、それを決めるのは作者自身であり、観客自身である。またアニメーションにおいては「その人物」という肉体の枠もすり抜ける事ができ、存在は不安定でそして自由である。それがアニメーションの面白さではないかと考え、作った作品。

● その他の上映作品
『おばあちゃんの作業部屋』 ◎ 2005 / DV / 2 分54 秒
大山慶 : 『HAND SOAP』 ◎ 2008 / 35mm / 16 分
思春期の少年とその家族を静かに描いた作品。クローズアップ写真のコラージュという手法を使うことで、独特の質感を生み出し、そのグロテスクで繊細な描写により、思春期という時間そのものを表現している。オランダ国際アニメーション映画祭グランプリ、アニメーテッドドリームグランプリ、イマジナリア映画祭最優秀短編アニメーション賞、オーバーハウゼン国際短編映画祭映画祭賞、広島国際アニメーション映画祭優秀賞、他受賞。

● その他の上映作品
『診察室』 ◎ 2005 / DV / 7 分
坂元友介 : 『Confeito』 ◎ 2010 / HDV / 7 分
楽しいはずのデートがいつしか別れの儀式の始まり。愛の終わる時間をアニメーションにしました。

● その他の上映作品
『電信柱のお母さん』 ◎ 2005 / DV / 10 分
李東勲(イ ドンフン) : 『夢の案内人』 ◎ 2010 / DV / 9 分40 秒
子供の時、迷子になった夢をみて、泣きながら目を覚ましたことがあります。目を覚ましたら(呪術にかかったように)詳しい内容は忘れましたが、二度と戻れなくなるのではないかという恐怖感だけははっきりと覚えています。夢は魂の旅とも言われていますが、もし夢の世界に残されることになったらその後はどうなるのでしょう。私はもう泣き虫の子供ではありませんが、いまだによく道を迷うので少し心配です。2010 年吉祥寺アニメーション映画祭審査員特別賞受賞。

● その他の上映作品
『くじびき』 ◎ 2009 / DV / 5 分37 秒
2011.1.30[日]

中嶋莞爾氏によるティーチインあり
中嶋莞爾 : 『クローンは故郷をめざす』 ◎ 2008 / 35mm / 110 分
殉職した宇宙飛行士の耕平は、合法的クローンとして蘇る。だが再生された彼は記憶障害を起こし、少年期のままの行動を取り始める。耕平には、かつて自分の犠牲となって死んだ双子の弟がいた…。クローンの耕平は自らの死体をかつての弟の姿と錯覚し、繰り返される悲劇の中で困惑する…。静かで重厚な映像美によって、クローン技術がもたらす生と死の矛盾を、家族愛の物語の中に描き出した意欲作。出演に及川光博、永作博美、石田えり。
2011.1.31[月] 矢口史靖 : 『雨女』 ◎1990 /8mm(DV上映)/ 72 分
降りしきる雨の中、他人の迷惑をもかえりみず暴走する二人の女。生きる為には畑を荒らし、コンビニを襲い、牛をも倒す。雨が降る限り続く二人の奇妙な共同生活は、晴れた時どうなってしまうのか…? この作品でPFF アワード90のグランプリに輝き、続いてPFF スカラシップを獲得することとなる。大学在学中の二年半をこの作品の為に費やしたという、矢口史靖自主映画時代の代表作。
2011.2.1[火]

鈴木卓爾氏によるティーチインあり
鈴木卓爾 : ◎ 1987 / 8mm(DVD 上映)/ 70 分
1987 年の1 月から8 月、実家の静岡県磐田市と大学の在った八王子を、往復するように撮影されたパーソナルドキュメンタリー形式の映画です。シナリオはなく、撮影した後に次の展開を考えるという形式で、自分の顔に常にカメラを向け、そのとき思いついたナレーションを同時録音で記録、撮影順にしかフィルムを繋げてはいけない、というのを本作での、ゲームの規則としました。そういった中から立ち上がるフィクション性とドキュメンタリー性が、映画の強度足り得るかの試行錯誤の過程です。青春映画です。
2011.2.2[水]

吉田光希氏、川部良太氏によるティーチインあり
吉田光希 : 『サイレンス』 ◎ 2005 / DV / 32 分
映画「サイレンス」は、面識の無い他者を集め、コミュニケーションを取らせようと試みます。積極的な関わりを避けようとする各人の意識を表出させて、フィクションとノンフィクションの境界を探ろうとしました。傷つけ合わないように、他人のこころに深く干渉しない現代特有のやさしさ。探らないこと、踏み入らないこと、近づかないこと、想像すること。自分も含めて、同世代の多くが無意識に行っているかもしれない他者との関わり、それでもやさしい人間でありたいという欲求、そんな生々しくも純粋なものを観たいと思いました。
川部良太 : 『ここにいることの記憶』 ◎ 2007 / DV / 28 分
1997 年5 月、事件が起きたのはある風の強い土曜日だった。希望ヶ丘という名の団地に住む12 歳の少年が、友達と遊びに行くと言って家を出たままこつ然と姿を消した。それから10 年が過ぎた現在、かつての少年との記憶が現在の団地の風景の中で住人の言葉によって語られる。この映画は、10 年前の少年との思い出という物語を、実際の郊外の団地に住む人々が朗読するという形で進行する。失われてゆく風景の中で、存在しない架空の少年の記憶を辿ること。「そこに人がいる」ということの記録と、「そこに人がいない」ということの記憶。
2011.2.3[木]
桑沢アニメーション

うるまでるび両氏ほかゲストによるティーチインあり
たむらしげる : 『クジラの跳躍』 ◎ 1998/ 35mm/23分
最初は漫画、そして絵本、映像へと発展した詩的な作品です。極端に遅い時間の流れの中で海はガラスに変質して、飛沫はガラス玉となって宙に浮く。そんなガラスの海の上に人が生活していて、半日かけて跳躍するクジラ見物に集い、それぞれの思い出を語る。クジラは人々の心に美しい思い出を残して海の中に消えて行く。日常のほんの一瞬に出現した例えようもない美しい光景。子供の頃に見た一瞬の思い出が今でも目に焼き付いている。
うるまでるび : 『おしりかじり虫』 ◎ 2007 / Paint CG / 2 分20 秒
社会現象となった「おしりかじり虫」。CD売り上げ25 万枚、着うたダウンロード100万、グッズ300 種を記録し、年末には紅白歌合戦にも出場した。(原作、監督、アニメーション、作詞、作曲をうるまでるびが制作)
● その他の上映作品
『(a long day of)Mr.Calpaccio』 ◎ 2005 / Paint CG / 7 分26 秒
うるまでるび自主制作アニメーション。現代生活をモチーフに「動くグラフィックアート」を目指して制作。シカゴで特賞を受賞したほか、世界50 カ国以上のフィルムフェスティバルに入選する。白黒作品。(原作、監督、アニメーションをうるまでるびが制作)
藤田篤真 : 『サランラップアニメーション』 ◎ 2010 / DV / 3 分21 秒
「サランラップアニメーション」は、サランラップを透過した光を撮影した映像作品です。サランラップはとても長いものです。そこに透明水彩絵具で13m の背景を描き、スライドしていきます。人間のシルエットが歩いているアニメーションを、プロジェクターでサランラップに上映すると、透き通る背景の中を登場人物が歩き出します。サランラップで作られたアニメーションは、きっとこれが初めてです。

● その他の上映作品
『サイ頭くん』 ◎ 2009/DV / 5 分45 秒
2011.2.4[金]

丹下紘希氏、豊永利明氏によるティーチインあり
丹下紘希 : 『稚児姿幽風の月』 ◎ 1993 / 16mm / 28 分
日本には古来より「幽玄」という曖昧な世界が存在する。「生」と「死」の境界線も曖昧であれば「子供」と「年寄り」には「性」の境界線も曖昧であり、「自己」と「他者」の境界線も曖昧である。飽食の時代である現代においても人は死の直前にそれらの境界線がない世界に遊び、一つになっていく。
● その他の上映作品
『座標染色隊xyz』 ◎ 2010 / HD カム / 2 分1 秒
『action universe』 ◎ 2008 / デジタルβカム/ 4 分7 秒
『LIFE』 ◎ 2007 / デジタルβカム/ 6 分33 秒
豊永利明 : 『Chocolate』 ◎ 2008 / DV / 30分
チョコレート職人、利明(永瀬正敏)は、最近自分の店をつぶしたばかり。そのふがいなさを引きずったまま、あえて妻えみこ(宮本裕子)や、娘のあゆみと別々に暮らすことを選択する。友人の空き部屋に身を寄せ、世間から隠れるように日々を過ごす。あゆみは、父に買ってもらった自分の服を母がベランダに干さないことや、自分が寝た後、壁に耳を当てているのを不思議に思っている。実はえみこが借りたのは、利明の隣の部屋だったのだ。
2011.2.5[土]
緊急講座
「元祖 教育とアニメーション それは造形大アニメ研から始まった」
「東京造形大学アニメーション研究会 & アニメーション80 を考える」
『流転軌道』 ◎ 1984 / 20 分
デザイン学科・映像専攻の卒業制作作品。フィルムの再撮影、合成装置等を自作して8 ミリフィルムでの画面合成、アニメーション合成などの特殊効果を多用した幻想物語。国内では1984 年にユーロスペースで、海外ではスウェーデンの映画祭「Film Festival-NEW MEDIA 2 1985」で公開。今回の上映は、ランクシンテルでテレシネしデジタルリマスター処理を施したバージョン。

参加作家 : 昼間行雄、IKIF、石田純章、田辺幸夫ほか(参考上映含む)
2011.2.6[日]
浅葉克己スペシャルナイト

浅葉克己氏、内田繁氏によるトークあり
浅葉克己 : 『「再生・再創造」その先に、何が見えるか。』 ◎ 2010 / HD カム/ 25 分20 秒
世界を代表するデザイナーのひとり、三宅一生。彼が発表した新シリーズ「1325.ISSEY MIYAKE」には、ものづくりへの様々な思いがこめられている。21 世紀文明に対する警鐘、経済効率が最優先されることへの危機感…社会が抱える問題をデザインで解決する積極的な試みなのだ。その思いや製作プロセスを映像化する依頼を受け、番組制作会社テムジンと協力して作ったドキュメンタリー。ディレクターは、NHK 番組を主に手掛ける米本直樹が担当した。[この作品はCOFESTA PAO(経済産業省)の支援のもとに制作されたものです。]

● その他の上映作品
『浅葉克己ディレクションCF 集』
浅葉克己ディレクションによる一連のCFをコンセプトや撮影秘話などを含め、軽快なトークで紹介していきます。
2011.2.7[月]

諏訪敦彦氏によるティーチインあり
諏訪敦彦 : 『はなされるGANG』 ◎ 1985 / 8mm(DVD 上映)/ 85 分
冒頭、「はなされるGANG」と云う字幕で、2 人の役者、加村と理恵がこれから始まる物語について語り始める。そして耳の聞こえないギャング、加村と、文庫本を読む少女、理恵の逃走劇が展開されてゆく。シーン毎に、撮影された日付が記され、ほぼ順撮りで、一筆描きのようにして撮られたこの作品は、フィルムの虚構性のウラをかいて、映画の本質に迫ろうとする。
2011.2.8[火]

筒井武文氏によるティーチインあり
筒井武文 : 『ゆめこの大冒険』 ◎ 1986 / 16mm / 70 分
モノクロサイレント映画の形式を使い、映画史的な引用を盛り込んだスラップスティック喜劇。奥方と宝石泥棒の二役をかとうゆめこが演じる。すずきやすし演じる謎の男、旦那、医者、詩人、小間使いが宝石をめぐって追いかけあい、また奥方をめぐる恋の鞘当を繰り広げる。全篇にわたって、コマ数が変えられ(8 コマから、72 コマ)、さまざまな映画的実験が試みられ、最後は気球による世界一周のシーンへと至る。
2011.2.9[水]

宮崎淳氏によるティーチインあり
宮崎淳 : 『FRONTIER』 ◎ 2003 / 16mm / 23 分
これは団地を写した作品である。団地とは、かつてフロンティアであった。そして、当時夢見た未来をとっくに追い越してしまった今もなお、それはそこにある。撮影には時間をかけた。急がない、と心に誓ったからである。急いでいては見落としてしまう。団地とはその図体に似合わず、目に見えにくいものなのである。そこでは時間が止まっている。時の止まった場所に吹く風の様な作品が、作りたかったのである。

● その他の上映作品
『Ring Android』 ◎ 1988/8mm/45 分
『FROZEN DREAM』 ◎ 2001/ デジタルβカム/6 分
『BORDER LAND』 ◎ 1999/16mm/15 分

2011.2.10[木] 犬童一心 : 『赤すいか黄すいか』 ◎ 1982 / 16mm(VHS 上映)/ 42 分
大島弓子の傑作短篇漫画を映画化した82年作品。重い生理を苦に、手術でそれを止めようとした女子高生の姿を描く。
● その他の上映作品
『二人が喋ってる。』 ◎ 1995 / 16mm / 67 分
女性漫才師二人の青春を大阪を舞台に描く。舞台から街へ、いらだち、不安、希望、喋り続ける二人の姿がダイナミックに描く。映画監督協会新人賞受賞作品。
2011.2.11[金]
造形アニメーション
山村浩二 IKIF 作品集

IKIF,山村浩二氏(予定)によるティーチインあり
山村浩二 : 『頭山』 ◎ 2002 / 35mm / 10 分
ケチな男がサクランボの種を食べたために、頭に桜が生えて、トラブルに巻き込まれる。落語「あたま山」を現代、東京に舞台を移し、アニメーションで新解釈を試みた作品。語り、三味線:国本武春。第75 回アカデミー賞ノミネート、アヌシー2003 グランプリ、第16 回ザグレブ国際アニメーション映画祭グランプリ、第10 回広島国際アニメーションフェスティバル グランプリ、第15 回ドレスデン国際アニメーション&短編映画祭グランプリ他受賞。

● その他の上映作品
『博物誌』
『水棲』
『カロとピヨブプトあめのひ』
『年をとった鰐』
『Fig』
『こどもの形而上学』

IKIF : 『阿耳曼陀羅(二)』 ◎ 1986 / 16mm / 5 分20 秒
曼荼羅に類するものと西洋寺院のステンドグラスと十二支のモチーフをおどろき盤のシステムを使って、透過光でコマ撮りし作品化したもの。イメージフォーラムの企画で知り合った谷川賢作さんの音楽をスポッティングし、音とシンクロさせることを試みた。石田父の知人が持っていたミッチェルという特撮にも使われる、多重露光が正確にできる16 ミリカメラを借りて制作した。曼荼羅はライフワークの一つになっているようだ。

● その他の上映作品
『アニメーション百科』
『CIRCLE』
『走馬燈(一)』
『回転AB』
『SCRIBBLE BORD 砂鉄編』
『スクリーン・トーン・ミュージック』
『立喰師列伝メイキングより』
『アニメーション百科デジタル』
『トロルミニカ/ Troreminica』
『くるくる絵本』